一玄和尚のおはなしコーナーです
毎月24日の「おねがい地蔵の日」の法話から、また、
世話人さんや御参りの方々との
立ち話からなど、様々な内容の話を順次掲載します。

タイ国のこと ‐ スコータイの仏像 
地蔵院には日本の仏像とは全く異なるお像があります。タイ国のお釈迦様のお像です。

地蔵院のホームページ、「地蔵院ニュース」の第一ページに紹介されていますが、タイ国のスコータイ県のタンマパンジャラーム寺から2001年11月に拝領した釈迦牟尼仏坐像です。高さは43センチ余り、いかにもタイの仏像らしく、金色に輝いています。といっても残念ながらゴールドではなく、真鍮製ですが。

スコータイはバンコクから360kmの北に位置し、飛行機で約30分、更に車で1時間半ほどの古都です。13世紀に栄え、タイ族の最初の王朝が始まった場所として有名です。当時のクメール様式の寺院や仏像が水田地帯の真ん中に残されています。1991年には世界遺産として登録されました。

私は長年、何かしらタイ国と関係のある仕事をしてきました。ですから、タイへの訪問は数知れず、友人も大勢います。その友人の一人から、スコータイに有名な高僧がおられるので紹介しようと言われ、ある寺院を訪れました。いろいろと高僧と話をしているうちに、細かいところは省略しますが、仏像拝領の運びとなったのです。通常、タイ国内で仏像を手に入れても、それが美術工芸品であろうと、お土産品であろうと、持ち出すことは禁止されています。敬虔な仏教国であるタイは、持ち出した者が仏像を粗末に扱うことを危惧するのです。しかしながら、私の場合は友人のサポートのお陰で、また、 タイ政府役人の方の完璧な出国手配によって、仏像を問題なく拝領し、日本へ持ち帰ることができたのです。

数ヶ月後、地蔵院の総代さんと世話人さんからなる「拝領御礼団」、私を入れて4人だけですが、タンマパンジャラーム寺へ出向きました。高僧から手厚くもてなされ、各人は数珠を戴きました。

翌2002年のお釈迦さまの誕生日にあたる4月8日、地蔵院では信徒さんに集まっていただいて釈迦牟尼仏像の開眼法要を営みました。お釈迦さまの御手には、天地同様・万物一体を表す5色の長い紐が結ばれ、出席の方々はその紐の端を握って御参りしました。

只今も、釈迦牟尼仏像は地蔵院の薬師堂にお坐りになっていらっしゃいます。随時拝観して頂けますので、どうぞお気楽にご来寺下さい。

                                       一玄 合掌                                      
         
                                         平成16年1月10日